長いブランクの後に外国語を学び直す方法と再開時の確認

クリーム色の背景に、2枚の葉のうち1枚がオレンジ色で、枝分かれした根が広く伸びる苗

長いブランクの後に外国語を学び直すには、コースのレベルを選ぶ前に、今も何を理解し、どんなことを話したり書いたりできるか確認しましょう。無理なく取り組める読解とリスニングから始め、そこで見つかった不足を復習し、実際に伝える必要のあることをいくつか表現する練習をします。以前のレベルは参考になりますが、再開する位置は今できることを基準に決めてください。

この記事は、以前に学んだり使ったりした言語に再び取り組む大人に向けたものです。今も自力で使える知識と、手助けが必要な知識を見分け、初級のレッスンをすべてやり直すと決めつけずに、最初の2週間を組み立てる方法を紹介します。

言語を忘れたのか、それとも思い出しにくくなったのか?

どちらもありえます。言語喪失(language attrition)とは、言語を使う機会が減った後に、その言語の能力が低下することです。再開して難しさを感じるのは、知識が薄れたためかもしれませんし、知識を取り出すのに時間がかかるためかもしれません。両方の場合もあります。以前のように使えないという感覚だけでは、どの問題が起きているかわかりません。

2020年にオンラインで公表された研究では、ドイツ語を話す若い成人114人を対象に、中等教育を終える直前と、終了から約16か月後に、話す能力を調べました。参加者は英語と、フランス語またはイタリア語を学んでいました。フランス語またはイタリア語では、使用が少ないことと語彙の多様性の低下に関連が見られましたが、英語の成績は全体としてより安定していました。話す力がどの程度低下したかという参加者自身の見積もりは、実際に測定された低下とあまり一致しませんでした。

この研究で扱ったのは、複数の言語を学んだ1つの集団における、比較的短いブランクです。10年後にどれだけ覚えているかを予測するものではありません。ただ、課題に取り組む際の負担と、結果の質は分けて見る必要があると示唆しています。言葉に詰まりながらも正確に説明できることと、流暢でも出来事を間違って説明することは別です。

語彙の知識が残っていることを示す証拠もあります。2004年に報告された実験では、米国でドイツ語を学んだ人と、オランダでフランス語を学んだ人が、忘れたように見える語彙を、まったく新しい単語よりもうまく学び直せました。この差は、時間を置いて行ったテストでも見られました。研究者はこの有利さを**節約効果(savings)**と呼びます。普通に思い出そうとしても出てこない場合に、以前の学習が役立つことがあるのです。

この知見が扱っているのは語彙であり、言語全体の回復ではありません。本を開けばすべて戻ってくるという保証としてではなく、以前の知識を確かめる理由として受け止めてください。

最初からやり直すべき?

基礎を繰り返す前に、一部を試してみましょう。簡単なやり取りを理解し、そこで使われる表現を新しい場面で使えるなら、先に進みます。答えを見て初めてわかるなら、その教材の該当箇所を重点的に復習します。説明も例も理解できなければ、そのレッスンにもう少し時間をかけて取り組みましょう。

昔の教科書は、この確認に使えます。見覚えのある前半のレッスンと、後半のレッスンを1つずつ選んでください。答えを隠して課題に取り組み、例を1つ、自分の言葉で説明します。その後、答えを確認して間違いを直しましょう。目的は不足している部分を見つけることであり、以前の修了証に書かれたレベルが今も自分にふさわしいと証明することではありません。

もともと学んだ量がごく少なかった場合や、基礎的な内容が今は繰り返しわからなくなる場合には、最初から始めるのが妥当かもしれません。ただ、初級の内容を見ればわかるのに話せない場合は、別の対応が必要です。その内容を思い出して使う練習をしましょう。すでに理解している説明をもう一度見ても、自分で返答できるかは確かめられません。

今の語学力をどう確認すればよい?

複数の技能について、できたことを簡単に記録しましょう。欧州評議会のCEFR自己評価表は、聞くこと、読むこと、話すことのやり取り、話すことの表現、書くことを分けています。その記述を使って、できそうな課題を選び、実際にできることと比べてください。これは再開する位置を確認するための課題であり、レベルを正式に認定するものではありません。

旅行の手配、趣味、仕事の日課など、よく知っている話題を使い、約20分を確保します。

  1. 5分間読む。 まだ読んだことのない短い文章を選びます。後で確認できるように、内容理解の設問の答えか、信頼できる訳があるものにしてください。確認用の資料は隠しておきます。中心となる内容と細部を2つ、理解したことを明確に伝えられる言語で記録します。
  2. 5分間聞く。 正確な文字起こしのある短い音声を使います。文字起こしを隠して聞き、内容と細部を1つ記録してから、文字起こしで確認します。聞き取れなかった表現が、文字で見るとわかるかどうかも記録しましょう。
  3. 5分間話す。 同じ話題について、台本なしで短い返答を録音します。何を表現できたか、どこで止まったか、伝えようとして諦めた内容は何かを確認してください。正確さに自信がなければ、教師やその言語を十分に使える人にフィードバックを求めます。
  4. 5分間書く。 予定の変更を説明するなど、具体的な目的のある短いメッセージを書きます。相手が、何が変わったのか、何をしてほしいのかを読み取れるか確認しましょう。怪しい表現は、その言語に詳しい人のフィードバックで確かめます。

会話が主な目標なら、個別指導の先生や言語学習のパートナーとの短いやり取りも加えてください。録音で確かめられるのは、自分から言葉を出す力です。準備していなかった質問にどう対応するかはわかりません。

各課題の結果を、自力でできた、手助けがあればわかった、まだわからないのいずれかで記録します。実際にどんな手助けが必要だったかも書きましょう。辞書の項目、文字起こし、文の書き出し、完成した模範解答では、補ってくれる範囲が違います。

次の表を使い、記録を練習計画に変えましょう。

取り組んでわかったこと最初に選ぶ練習次に確認すること
文章はわかるが、同じ内容の音声はわからない短い音声を聞いてから、文字起こしで確認する再び文字起こしを隠しても理解できるか?
表現の意味はわかるが、思い出せない表現を隠し、使う場面を手がかりに答えるその表現を自分で出し、適切に使えるか?
ゆっくり読んでも文がわからない該当する語彙や文法を重点的に復習する説明を読めば、新しい例が理解できるか?
見慣れた教材は簡単だが、新しい教材では理解できなくなる同じ話題で、まだ見ていない短めの教材に取り組む答えを覚えていることに頼らず、内容をつかめるか?

これは練習方法を選ぶための判断であり、ブランクが影響した原因を診断するものではありません。次の課題を、実際に観察できた不足と結びつけるためのものです。

再開するときは何を読んだり聞いたりすればよい?

少しの手助けで内容を追える教材を選びましょう。本1冊やコース全体に取り組むと決める前に、短い教材を試してください。必要な箇所を数か所確認しても、中心となる出来事や主張がわからなければ、教材を短くするか、難易度を下げます。

読む難しさと聞く難しさは、別々に考えましょう。無理なく読める文章でも、音声になると難しいことがあります。音声の理解に不足があるなら、文字起こしを使ってリスニングを練習する方法で、まず聞き、わからなかった表現を確認し、文章を見ずにもう一度聞く手順を説明しています。

自分の興味から話題を選んでください。話題をよく知っていれば、自分の解釈を確かめる手がかりになります。ただし、暗記した文章だけを、理解できることの証拠にするのは避けましょう。比較用に、まだ読んだり聞いたりしていない教材を1つ用意しておきます。

Comprehensyでは、興味のある記事を選んだレベルに合わせて調整し、タップした単語を文脈に沿って説明できます。単語ごとのハイライトが付いたAI音声も利用できます。こうした手助けで再開時の学習を取り組みやすくし、自力で理解できることを確かめる際には、説明や文章を隠してください。

長いブランクの後に外国語を学び直すには、具体的にどう練習する?

1回20分の学習を週4回、2週間試してみましょう。これは計画を試すために提案する学習量であり、研究に基づく回復期間ではありません。短い報告の内容を追う、週末の予定を話し合うなど、当面の目標を1つ選び、その目標に沿って学習を組み立てます。

毎回、次のように取り組みます。

  1. 3分間、思い出す。 ノートを開く前に、以前の学習で扱った表現を2つ使ってみます。場面や伝えたい内容を手がかりにしてから、答えを確認し、間違いを直します。
  2. 8分間、理解する。 無理なく取り組める教材を1つ読んだり聞いたりします。その内容を説明してください。理解できないなら、語彙を集める前に教材を調整します。
  3. 4分間、不足を補う。 結果に影響する不足を1つ調べます。単語の意味、文の形、文字で見ればわかった表現の音声での形などを確認しましょう。
  4. 5分間、応答する。 教材を閉じ、短い内容の語り直し、メッセージ、感想、質問への回答など、目標に関連するものを話したり書いたりします。元の教材と比べて結果を確認し、自信のない表現についてはフィードバックを求めます。

最後の課題は、必要な技能に応じて選びましょう。読むことが目標なら、細部を見つけて確認することで締めくくれます。会話が目標なら、別の人に応答する機会が必要です。内容の語り直しだけに頼らず、パートナーとの練習を組み込んでください。

選んだ表現は、後日また取り上げましょう。2022年の48件の実験を対象としたメタ分析では、間隔を空けた練習に、第二言語学習への中程度から大きい効果が見られました。結果は、学習対象、課題、フィードバック、記憶の保持を測るまでの間隔によって異なりました。復習を複数の学習回に分散させることは裏付けられていますが、以前のレベルを取り戻すための理想的な日程が示されたわけではありません。

1回休んだら、次の無理なくできる課題から再開してください。休んだ時間をすべて翌日に足しても、課題が大きくなるだけで、何を練習する必要があるかは、よりよくわかるようになりません。

昔のノートや単語カードはどう使えばよい?

今の目標に合う教材の候補として使い、復習項目に加える前に確かめましょう。現在の目標に関連するものを少数選びます。各表現について、まず意味を思い出し、それから表現を隠して、場面を手がかりに自分で言葉を出してみてください。

今必要で、該当する確認課題ができなかった項目は、意識的な復習の対象に残します。すでに確実に使える項目や、今の目標には役立たなくなった項目は外しましょう。意味が怪しいものは、練習する前に確認してください。昔のカードが今もカードの束に残っているからといって、内容が正確とは限りません。

選んだ項目には、意味が明確な例文と、答えを出す必要のある手がかりを1つ保存します。読書で出会った語彙を定着させる練習手順では、より詳しい方法を紹介しています。学習を再開した時期には、新しい内容を理解したり、実際に言語を使ったりする時間が残るように、集める項目を少数に抑えましょう。

以前のレベルを取り戻すまでに、どのくらいかかる?

誰にでも当てはまる、信頼できる日程はありません。外国語の言語喪失に関する研究には、さまざまな学習歴、習熟度、使わなかった期間、知識の測り方が含まれます。2022年の研究レビューは、以前に学んだ人が習熟度を取り戻すために特に設計された方法について、わかっていることが非常に少ないと強調しました。語彙の節約効果があっても、会話力の回復期限は決められません。

2週間の終わりに、同程度の難しさの新しい教材で、最初の課題をもう一度行いましょう。同じ制限時間を使い、同じ結果を記録します。内容を正確に伝えられたか、どんな手助けが必要だったか、意図した返答ができたかを確認してください。取り組む際の負担は別に記録します。楽に感じるようになることにも意味はありますが、結果と照らし合わせて確かめましょう。

理解力が伸びても話すのが難しいままなら、読める教材のインプットを続け、思い出す練習、やり取り、フィードバックにもっと時間を使います。どの課題もまだわからないなら、教材を簡単にするか、教師に不足のある箇所を見つけてもらいましょう。新しい課題にも安定して取り組めるようになったら、長さ、話題へのなじみのなさ、自分が話したり書いたりする量など、負荷を1つ上げます。

今日、よく知っている話題について、短い文章と音声を1つずつ選んでください。手助けとなる資料を隠して両方に取り組み、結果を確認し、その結果から見えてきた次の課題を書き出しましょう。その記録が、再開の出発点になります。